SEKIRO 葦名弦一郎・葦名一心の関係性について考える

“Sekiro Shadows Die Twice, Official Game Guide” の中にある、葦名弦一郎の紹介文を少し真面目に読んでみた。今回は英語版のみ。少しだけ没会話データの内容を含みます。

テキストを読む

翻訳には「みらい翻訳」のお試し版を利用させていただきました。

Genichiro Ashina

The illegitimate grandsonという表現が市井の生まれって部分ですかね。生みの親は?……謎。

The illegitimate grandson of Isshin Ashina. His insecurities about his birth and his desire to reach the same heights as his grandfather caused Genichiro to constantly hone himself on the battlefield from a young age. He is expert in both katana and bow, and leads the Ashina Ninja, the Nightjars. With his country on the brink of defeat, Genichiro took to heretical arts and mastered the Lightning of Tomoe. He now seeks Kuro’s immortal powers in order to save Ashina from distress.
Future Press, Sekiro Shadows Die Twice, Official Game Guide (2019)

(訳)
葦名一心の庶孫。祖父と同じ高みを目指していたこともあり、弦一郎は幼い頃から常に戦場に身を寄せていた。彼は刀と弓の両方の専門家で、寄鷹衆を率いている。敗北の危機に瀕する国にあって異端の道に身を投じ、巴の雷を極めた。今では葦名を救うべく九郎の不死の力を求めている。


Genichiro, Way of Tomoe & Isshin the Sword Saint

巴流のテキストは弦一郎の内心に踏み込んでいると思われる。

After his defeat at the hands of the Wolf, Genichiro sought a way to be able to counter his adversary. What he found was the black Mortal Blade. If he cannot defeat the Wolf, Genichiro is willing to sacrifice his very being and use this weapon to bring forth someone who can.
Future Press, Sekiro Shadows Die Twice, Official Game Guide (2019)

(訳)
狼に敗れた弦一郎は、敵に対抗できる方法を模索した。彼が見つけたのは、黒の不死斬りだった。もし狼を倒せないのなら、弦一郎は自分の存在そのものを犠牲にして、打倒できる者を生み出すためにこの武器を使うのだ。


Isshin Ashina

では次は葦名一心のページにあるテキスト。

Lord Isshin Ashina is the aging ruler of the Ashina clan and adoptive grandfather of Lord Genichiro Ashina.
Future Press, Sekiro Shadows Die Twice, Official Game Guide (2019)

(訳)
葦名一心は、葦名氏の年老いた統治者であり、葦名弦一郎の養祖父である。

弦一郎と一心の関係

弦一郎のページには
The illegitimate grandson of Isshin Ashina.とあり、また一心のページにはadoptive grandfather of Lord Genichiro Ashina.とあるので父親について明言されないのは相変わらずなのですが、ゲーム内テキストだけだと一心と血の繋がりがあるという解釈可能と思っていました。

けれど、一心側に adoptive って語が説明に入ってるのでもしかしたら違うのかな。

これは余談ですが、そもそも会話テキスト(※カットコンテンツ)では九郎が我が祖父、葦名一心と言っているような箇所もあるので、この辺の関係性は初期から変わった部分なのかもしれません。

本題に戻って、もしかしたら弦一郎は梟と狼のように、一心とまったく関係ない子供なのだろうか?と考えてみる。
SEKIROの登場人物に親子のような関係は出てきますが(梟と狼、仏師・道玄とエマ)実の親ではなく育ての親になっているのは印象的です。狼・エマ・九郎に加えて弦一郎という主要なキャラクターたちはすべて実の親からは引き離されてしまっている。

(小太郎とその父は最初から死んでいるしここでは考えないことにしようか……)

そういえば、SEKIROってなんとなく男女の関係を感じさせたそうな組み合わせ(梟とお蝶、仏師と川蝉)、描写がなくもないと思うのだけど、公式の番がまさかの獅子猿だけというのも好きなところだったりします。獅子猿と戦うのは好きではないですが、フレーバーテキストで獅子猿のことを嫌いになれなくさせるのがずるい。

ラストバトルでの弦一郎と一心

弦一郎が黒の不死斬りを使って剣聖一心を黄泉帰らせるシーンは初めて見たとき絶対びっくりすると思うんですが、その際、弦一郎は「結局、俺は何もできなかった」「これで葦名の夜は明ける」と言います。

私はこの弦一郎の台詞が大好きですが、ゲーム内音声データにはもう少し弦一郎が心情を吐露した台詞が含まれていました。(※カットコンテンツ)

俺は…結局何もできなかった…
だが…おじい様は違う
きっとまた…葦名を…

一心のように葦名を守ることができない無念さを感じさせますし、個人的にはこの台詞の後に「葦名の夜は明ける」と言われたほうが解釈しやすいです。しかしこの音声データが使われていないので、それすらも言うことができない。「荷を背負いすぎている」弦一郎というキャラクター性なのかもしれません。

そして、その後に「哀れな孫の、最期の頼みじゃ」「故に隻狼、お主を斬るぞ」と繋がるのは、一度は弦一郎を斬ったことに礼を言った一心が、弦一郎の願いを叶えようとするのはストーリー中で最も「弦一郎のお祖父様」としての振る舞いなんじゃないだろうかと思います。

それはそれとして、関係はないんですが剣聖葦名一心の紹介文には killing machine という単語がありました。その通りだと思う。

If allowed to persist, this single-minded killing machine will surely spread war across every corner of the land once again.
Future Press, Sekiro Shadows Die Twice, Official Game Guide (2019)

(拙訳)
この一心不乱の殺人機械が放置されれば、再び戦争が全土に広がることは間違いない。

というか single-minded って一心だし、訳した人は掛けてるんじゃないかな。

それではこの辺で。